【第一話】ハマーとの出会い

 

私がハマーと出会ったのは、いつの事だろう。映画をよく見る私なので、写真を見れば知ってると言うレベルではあったと思う。その車=ハマーと認識したのは、いわどんと出会ってからである。
1999年11月にいわどんが1ヶ月程アメリカ出張へ出かけた。ついでに(超)遅めの夏のバケーションとを取ろうと言うことで、遅れて私がラスベガスで合流した。
ラスベガスではスパコンショーをやっており、仕事だったいわどんと一緒にショーを見ていた。すると、とある企業のブースにオーシャンブルーのワゴンのハマーがで〜んと置いてあった。(左の写真)

「ハマーだ、ハマーだ」と喜ぶいわどん。ハマーの周りにはなにげに人だかり。みんな興味津々に車の中を覗き込んでいた。そりゃそうだ。いくらデカイアメリカでは走るのには不自由が無くても、なにせ高い車である。そうそう街中を走っているモノではない。
「おおお、これが噂のハマーかぁ。でかいのぅ」としみじみと眺める。ハマーの事はさんざんいわどんから聞かされていたが、実物を見るのはこれが初めて。さすがの私もなんだか嬉しい。初ハマーの印象は、とにかく幅がデカイと言うことと、なんでこんなに運転席と助手席が離れてんじゃいっと言うことだろうか。ハマーの前でパチリと記念撮影をしてあげ、はしゃぐいわどんとその場を去る。

ところで、いわどんは現地のツアー「ハマーで行くWEST RIM, HOOVER DAM, LAKE MEADツアー」と言うのを予約していた。
ツアーの当日、黄色い商用ハマーがホテルに到着。商用と言うのは、2ドアハードトップの荷台にツアー用に何人も乗れるように横向きにベンチとハードトップの屋根がついていて、運転席の屋根にも後ろのシートから前が見えるように天窓がついている。だからハマーではあるんだけど、なんかツアー用の変わった車と言う感じなのである。何はともあれハマーでGO, GO。
普通の道を走っている分にはな〜んの面白みもない、普通のピックアップトラックである。が、一度未舗装の道に入れば、こっちのもの。アスファルトの道路ではブイブイとスピードを出していた観光バスが、えっちらおっちらとゆっくり走っているのを尻目に、ハマー号はここぞとばかりにスピードアップ。ちょっとやそっとの凸凹道なんて、なんぼのもんじゃい。途中、すっごい角度の所に車を乗り上げ、運転席にツアー客を乗せ、写真撮影。またまたいわどん大はしゃぎ。ドライバー兼ツアコンのお兄ちゃんとハマー談義に盛り上がっている。帰り道では、助手席に乗せてもらい、ずっとハマー談義をしていたようである。

そんなこんなでいわどんのハマー熱はさらにアップする。おもちゃ屋で見つけた、結構いい値段のするダイキャストのミニカー(1/18・写真右)を即ゲット。これがまたよく出来ている。ドアも開けば、ボンネットもちゃんと開く。前の席のシートも倒れるし、ハンドルとタイヤが連動している。ずっしり感もあって、とってもよろしい。

日本に戻ってきてからも、ちょこっとでも掲載されていれば、その雑誌を購入する。車の話をすれば、ハマーの話。でもハマーって新車で1,600万ぐらい(当時。今は2,000万弱?)。中古でもあまり値が下がらないと聞いていたので、到底我が家に買える訳が無い。それ以前に、いわどんは日本の車の免許さえ持っていなかったのである。と言うことで我が家ではハマーは夢物語だったのである。

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